2015年6月3日水曜日

帰国の報告・ブログを書き続けた理由

2ヶ月のHMS臨床実習を終え、2015年度組は無事帰国しました。



2015年度 HMS派遣組


アメリカでの時間の過ぎ方はあっという間でしたが、帰国するとマッチングや国試対策においてかなりビハインドな気がしてジレンマに陥っています。なので、本当は神経内科を回り終えた感想とかも綴りたかったけれども、それは報告書に書くとしてここでは割愛です。




2ヶ月間、自分は努めてこまめにブログを更新したつもりです。ブログを書いているのが自分ばかりで申し訳なさすらあります。
SOAPカルテ風に話すと、この"O"を見て、どんな"A"が導かれるでしょうか。


”この人相当暇だったんだな”
”やたら自己顕示欲が強かったみたい”



あらあら、そうなる前にちょっと"S"も聞いてくださいよ!



僕にとってブログを更新した理由はいくつかあります。2ヶ月の期間で5000アクセスを誇るそれなりのブログにしてくれた読者を裏切るまいという気持ち、親に心配をかけないため笑



けど最も大きかった理由は、自分が先輩たちのブログのおかげで最高の2ヶ月を過ごすことができたからです。私が1年生だった時からHMSブログは毎年学年メーリスやらで宣伝が回ってきました。その時は、”ハーバードのブログかぁ。眩しいな。”なんて思ってあまり読みませんでした。
しかし、5年になっていざ自分が行きたいと思うようになると、学内選考のために情報収集する必要があり、その時から過去のブログを遡るようになりました。そこから得ることができた情報量は膨大で、モチベーションを高めることにも大いに役立ちました。(何年まで遡れるのか是非検証してみてください!)


学内選考が終わり、希望の診療科リストを出さないといけなくなると、ここでもまたブログを復習することになります。過去の報告書もありましたが、どことなくブログの方が読みやすくて、素直な感想が書いてあるような気がしました。マニアックなelective coursesが並ぶ中、ブログに綴られた体験は実に貴重な情報源でした。
(どの診療科を希望するかは慎重に吟味するべきだと思います。自分は過去のブログ、自分の体験、他の留学生から聞いた体験から少しはお役に立てると思うので、いつでも相談しに来てください。)


そして、いざ旅たつと、そこでもブログは僕の心強い味方でした。最初の一週間、右も左もわからなかったり、バイパスポンプ中で暇だった時、過去の先輩たちはどのような毎日を過ごしていたんだろうと気になり、改めてブログを読みあさっていました。その後も困難を迎えるたびにブログを遡って指針をもらったり勇気付けられたりしました。こまめに更新されて苦難との向き合い方が見えるブログほどありがたいと感じました。
真面目な用途ばかりではなく、単純に楽しい出来事もありました。例えば、自分はボストンで地ビールの"Samuel Adams Lager"が大好きになったのですが、過去にはこのビールが好きすぎてビールの製造工場にまで赴かれた先輩がいました!!お会いしたい!!笑

今やTOEFLの点数とお金さえあれば、誰でもHMS Exclerkshipに申し込めるようになりました。そのような中で、医科歯科大学のメリットはこのブログに代表されるように経験談・ノウハウが豊富なことに尽きると思います。




このように僕はブログにとてもお世話になったのですが、過去の先輩たちにその感謝をどうすれば良いのでしょうか。

ボストンで出会った日本人医師の方が
”今自分がこうしてアメリカに来れていることは、偉大な先輩方の功績と信頼関係のおかげだ。しかし、自分はそんな先輩たちに何もできない。だから、その感謝の気持ちを自分は後輩に還元しなくてはならない。”
とおっしゃっていました。

この言葉をいただいた素晴らしい先生のされていることは、自分が書いているこんなちっぽけブログなんぞとは比べ物にならないのですが、それでも今の自分にはこれしかありません。また自分は帰国子女で、英語力に恵まれていた分浮いた時間も還元しなくてはという気持ちがありました。だから多少忙しくても、馬鹿な自分を晒すことになってもブログを書きました。
これでも、本当はもっともっと書きたいことがあったのですが、、、一番書き損ねたと思っているのは日本人の先生方との交流です。二回もBBQに誘っていただく機会がありとても楽しい思い出となりました。




以上が自分の"S"です。ちょっとでも"A"は変わったでしょうか。来年以降HMSに行く人の"P"が、”自分もブログを書く”になってくれたら嬉しいです笑。

トム